実は昨年末に、突然エアーポケットのような時間が出来てどう埋めようかと考えたとき、瞬間的に映画館に行こうと決めた。
近くにあったパソコンで検索し許された時間で鑑賞可能な映画でまあ観てもいいかなと思う映画を探していくと残ったのは「ノルウェイの森」だった。
随分昔に原作を読んだが一番印象に残っていた最初の部分が全くなかった。加えて前評判の建築に関する部分ももう一つ。唯一ビートルズの原曲が映画に使われているのが印象に残った。(映画に原曲の使用が許可されていることは珍しいのでは・・・・)
松山ケンイチという俳優さんはあまり知らないが、菊池凛子さんは相変わらずお上手。
自分の身の回りの人間が3人も自殺するという経験をする人間が世の中に何人いるのだろうか・・・
監督はトラン・アン・ユン。ベトナム生まれの監督だが12歳のときベトナム戦争を逃れフランスへ移住。

ある日トランは以前から気になっていた日本人作家の新刊をパリの書店で手に入れる。「La ballade de impossible(不可能のバラード)」と題されたその小説こそ、日本では87年に刊行された「ノルウェイの森」だった。

何故シタールなのか

歌詞に出てくるノルウェーという国名と、
そこで使う楽器の故郷=インドに特に明確な結びつきを求めたわけではないと、思います。
単に、シタールの「音」を使ってみたら”いけてる”、と思ったのでは。

ジョンはあるインタビューで
―‐ノルウェイジアン・ウッドにシタールを使おうと決めたのはいつ? と訊かれ
―‐こんな曲、こんな感じ、というのを自分のギターでいろんなやりかたを試みて歌ってみたけれどなかなかうまく”きまらない”ので、
ちょうどシタールを手に入れたばかりでスタジオに持ってきていたジョージに、「これ弾けるか?」と訊いてみたのがきっかけ。
ジョージもまだあまりシタールがうまくない頃だったが、自信はないけどやってみる、と言って練習した。
そうやって、少しずつ作った曲だった。
…てなことを言ってます。

歌詞のほうは、
―‐他の女のことを書いていると妻に気づかれないように、書いてみようとした曲。
  女のアパートでのこととか、自分の経験のなかから書いた。
…てなことを言ってます。
(歌詞のノルウェイの森は、”まるでノルウェイの森にいるような気分だ”くらいの意味かと思います。)

ローリング・ストーン誌の編集長ヤーン・ウェナーの取材に答えたものです。
片岡義男の訳で、「ビートルズ革命」草思社 という本に収録されています。