未完の形象―槙文彦建築ドローイング集

未完の形象―槙文彦建築ドローイング集


83歳というその人は東京からひとりで京都までやって来てほぼひとりで2時間弱の講演をこなし日帰りで帰って行った。
12月4日京都国立近代美術館で行われた「槇 文彦:想い出に残る建築プロジェクトを語る」。定員100名、整理券を1時間前の午後2時から発行するというので、2時少し過ぎに近美に到着。整理券を貰う。
定刻の3時から講演開始。話は初期の「ワシントン大学 スタインバーグ・ホール」や「名古屋大学豊田講堂」から始まり最近の「WTCタワー4」などの高層建築の紹介があり最後にオランダで設計したパビリオンの紹介。このパビリオン、解体の危機にさらされていたが「オランダでは設計した建築家がノーと言えばその建物は解体できないという法律がある。」というオランダ市民からの1通の手紙で解体を免れ改修されることになった事例を紹介。今月の18日には京都会館で開催の第2回緊急シンポジウム「京都会館のより良き明日を考える:京都会館の適切な保存改修のために」のパネリストとして再び上洛の予定とのこと。
氏の作品を2時間足らずで語ることなどはじめからどだい無理な話であろうが、もっと聞きたいと思わせる講演会だった。


建築家・前川國男の仕事

建築家・前川國男の仕事


待っている間に観た「川西英コレクション収蔵記念展 夢二とともに」。1000点以上に及ぶ川西英のコレクションをすべて近美が収蔵することを記念しての企画展。夢二の作品だけでなく川西英や恩地孝四郎の作品、お世話になった陶芸家のご尊父の作品などもあり期待以上に面白い企画展だった。


画集『神戸百景』―川西英が愛した風景

画集『神戸百景』―川西英が愛した風景