少年時代を東京、佐倉で過ごす。帝国大学工科大学(現在の東京大学工学部)卒業して同大学大学院に進み、のちに工学博士・東京帝国大学名誉教授となる。法隆寺が日本最古の寺院建築であることを学問的に示し、日本建築史を創始した。また「建築進化論」を唱え、それを実践するように独特の様式を持った築地本願寺などの作品を残す。1943年(昭和18年)には建築界ではじめて文化勲章を受章した。

長い間修復中だった西本願寺伝道院が昨年工事を終え一般公開に。

伝道院に雨漏りや外壁剥離・装飾物落下防止のための保護シートや素屋根が建設されてから、約10年が経過しています。
「伝道院の修復はいつ終わりますか?」このような問い合わせが何回もありました。また、門前町の皆さんからも、早く修復してほしいとの声が寄せられていました。伝道院は、本願寺の東へ約100メートルのところ、油小路通りと正面通りが交差する南東角に位置し、レンガ造りの2階建で、正面および東面に塔屋が付き、また北面および西面には通りに面して石造柵柱が配されています。1988(昭和63)年に、京都市の指定有形文化財として指定されています。
この建物は、もともと1912(明治45)年に、真宗信徒生命保険会社の社屋として建築されたものであり、当初は「本館」のほか「附属屋」、「倉庫」、「物置、人力車置場、便所」、「屋根付伝ひ廊下」が建っていましたが、現在は「本館」(伝道院)のみが残っています。
建築設計者は、本願寺築地別院などを設計したことで有名な、当時東京帝国大学教授であった伊東忠太です。

伊東忠太を知っていますか

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