引き続き、「建築文化1989・7月号」より。
今日はラヴィレット地区に建つ二つのプロジェクトを紹介。
一つ目は音楽シティ。
設計はクリスチャン・ド・ポルザンパルク。1944年カサブランカ生とあるから、モロッコでなくフランス領時代のカサブランカか?
1962−68年ボザールで学ぶとある。

引用。
この音楽シティー設計競技も、大蔵省やアラブ文化研究所と同様に、プログラムを組み替えたチームが当選した。
応募要項には、ライオンの噴水を挟んで西側にパリ国立音楽院(コンセルヴァトウァール)、東側にピエール・ブレーズ・アンサンブル音楽堂および他の施設、そしてエントランスをひとつにすることで全体の統一性を図ることが、条件になっていた。しかし、クリスチャン・ド・ポルザンパルクは、施設が東西に分かれるので、二つのエントランスを設けた。これは審査委員会から認められ、2次審査に残った他のチームにも、二つのエントランスを設けて案を作り直すようにいう指示へと転じることになった。
逆にポルザンパルクに対しては、ミッテランはカッチリしたシンメトリーの強いものを好むだろうから、2次審査の段階ではもう少し統一性のある案にするように、と審査委員会から指示された。
ポルザンパルクは、「この案を取るか取らないかは審査側の勝手だが、今さら、基本的な部分は変えるつもりはない」と突っぱねた。そして、1次審査と2次審査に対してほとんど手を加えなかった唯一の案が当選したのである。

以上、「建築文化1989・7月号」より引用。
のだめカンタービレ」でおなじみのコンセルヴァトウァール。




もう一つはベルナール・チュミのラ・ヴィレット公園。





Wikiより引用。

ラ・ヴィレット(仏語:Parc de la Villette)はパリにある公園で、19区の外側の端にあってセーヌ・サン・ドニ県に接する。設計はベルナール・チュミ(Bernard Tschumi)。

35ヘクタールの敷地はかつての屠殺場跡を利用、パリ市内で最も大きな公園であり、ペール・ラシェーズ墓地に次いで二番目に大きな緑地帯でもある。公園内には、科学や音楽の専門施設、多くのモニュメントがある。 1982年、チュミはこの公園設計の大きなコンペを勝ち抜き、ジャック・デリダとその構想について議論した。 この公園の重要な特性は、南北の眺望が決して断ち切られないことである。

写真はFlickrより転載。