隈研吾氏の「自然な建築」は次のような文章で始まる。


引用
「20世紀とはどんな時代でしたか」とたずねられたら、みなさんは何と答えるだろうか。僕は躊躇なく「コンクリートの時代でした」と答える。
以上、引用


自然な建築 (岩波新書)

自然な建築 (岩波新書)



勿論、氏はコンクリート建築を賛美している訳ではなく、むしろその逆のようなニュアンスも感じられる。しかし、良い意味でも悪い意味でもなくこの意見は正しいと思う。ひょっとしたら、その張本人だったかもしれないオーギュスト・ペレのル・ランシー教会を見に行った。竣工は1923年。おそらく打ち放しのコンクリートが仕上げとして使われた最初の建物。




あいにくの雨でもあり、強行スケジュールでもあったので駆け足での見学となった。




ステンドグラスは、ステンドグラス職人マルグリット・ユレによってつくられた。しかし、当時のコンクリートの質は悪く、1988年から96年にかけて、建物とステンドグラスがすべて修復された。









裏側はこうなっているらしい。



建築形態論―世紀末、ペレ、ル・コルビュジエ (建築巡礼)

建築形態論―世紀末、ペレ、ル・コルビュジエ (建築巡礼)