パリ

1980年代、フランソワ・ミッテラン大統領はルーブル美術館大改造、新オペラ座建設(オペラ・バスティーユ)、グランダルシュ建設など、巨大な文化施設を複数建設しパリの面目を一新するパリ改造計画、「グラン・プロジェ」を立ち上げた。1988年7月14日、フラ…

今日敷地を訪れると、スイス学生会館は多くの建物に囲まれていることに気づく。このパヴィリオンは孤立した建物ではなく、パリ南部の大学都市と呼ばれる国際公園の中に最後に完成した建物なのであり、1920年代の「国家的」イメージを表現した不幸な建物と並…

1928年にル・コルビジェがサヴォア邸の設計を依頼された時、彼は自分の建築的ボキャブラリーがほぼ完成されつつあることを自覚していた。彼はア・プリオリな理念によって完璧なまでに武装されていたし、彼の建築原理を世に示したいという野心も持っていた。…

1階部分の内側に入ると、ここはサービスと召使のために当てられていて、ひとは斜路か回り階段かどちらかに沿って進むことができる。とくにこの斜路は建物全体を貫通しているもので、回り階段とともに、基本的な形態と「対象物の型」の連続を構成している。 2…

車でアプローチする人はそのまま建物の下にもぐりこみ、工場的なサッシュ割をもつ1階部分の曲線に従って建物を一周することになる。訪れた人はこの機械時代の儀式にいよおうなしに引き込まれる。 (中略) 運転手付きの車で到着した訪問者は軸線上で車を降り…

20世紀の建築をル・コルビュジェとは無関係に理解することは不可能である。 「ル・コルビュジエ―理念と形態」 あいにくの雨だった。 到着するといきなり現れたのが管理人棟。おもわず笑ってしまった。 まずはフィリップ・ジョンソンの教え通り、遠くから歩い…

この建築は彫刻家ブランクシーの美術館。向かいに建つのがポンピドー文化芸術センターで、同じ設計者、レンゾ・ピアノによるもの。以前からここにはブランクシーのアトリエがあり、ブランクシーの死後にパリに寄贈されていた。長い間、閉鎖されていたが、199…

出し惜しみする訳ではないがポンピドォー・センターの残りの写真。 2009年、フランス北東部の都市メス(Metz)に分館として開館予定のポンピドゥー・センター・メスのポスター。設計は、坂茂とフランス人建築家Jean de Gastinesのグループ。中国の上海、盧湾…

引き続きレンゾ・ピアノ。 パリにもどってポンピドゥ・センター。完成は1977年。正式の名称は国立ジョルジュ・ポンピドゥ芸術文化センター。施設には国立近代美術館(MNAM)だけでなく、産業創造センター(CCI)、公立図書館(BPI)、音響研究所(IRCAM)といった諸部…

独立したての頃、北陸の地方都市でポケットパークの設計をしたことがあった。土木も絡む仕事で、はっきり言って多少不安ではあったが、仕事が無かったこともあり「何でもやります」と引き受けた。日本海の海岸沿いにポケットパークを4ヵ所作るという仕事だっ…

パリの「スイス学生会館」にあったコルビジェ。 手を伸ばして226センチメートル。日本人の平均とはちょっと違う。

フォローアップのために白川の現場へ。帰りに一乗寺の恵文社へ立ち寄る。 今日買った本。 構造デザイン講義作者: 内藤廣出版社/メーカー: 王国社発売日: 2008/08/01メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 31回この商品を含むブログ (28件) を見る 前回のエッ…

引き続きパリのレポート。 引用。 フランス革命100周年を記念して、1889年にパリで行われた第4回万国博覧会のために建造されるべくコンペティションが開かれた。ここで、ギュスターヴ・エッフェルほか2者の案が採用になった。設計者がステファン・ソーヴェス…

検討の結果、約150年前、ナポレオン3世下にほぼ現在の姿になった、このルーブル宮や周囲の文脈から考えて、新たに必要なスペース約6万平方メートルを地上部分に建設することは、歴史的、建築的文脈から考えて不可能であった。そこで既存のルーブル宮には手を…

引用 ルーブルのピラミッドスキャンダルのなかで最大の議論を呼んだものは、何といってもルーブル大改造>で新設されたピラミッドである。古式ゆかしいルーブルの中庭に据えられたガラスのピラミッドが果たして、伝統的なパリの佇まいに相応しいかどうかの議…

隈研吾氏の「自然な建築」は次のような文章で始まる。 引用 「20世紀とはどんな時代でしたか」とたずねられたら、みなさんは何と答えるだろうか。僕は躊躇なく「コンクリートの時代でした」と答える。 以上、引用 自然な建築 (岩波新書)作者: 隈研吾出版社/…

メトロの中で。曲は「ボラーレ!」 終わった後に「ムッシュ」と紙コップを突き出された。

箱物行政という言葉がフランスにもあるかどうか知らないが、日本の箱物行政とはちょっと違うような気がする。利権というよりも自らの権力を誇示するというところはナポレオンの時代からの伝統なのかもしれない。ジョルジュ・ポンピドゥ大統領のポンピドゥ・…

故あってパリとローマへ。 1週間で2つはちょっときつい・・・がっ、頑張って歩き、撮りまくった。 最初のレポートはケ・ブランリ美術館(musée du quai Branly) エッフェル塔方面からセーヌ河沿いにブランリ河岸を下っていくと市街地に入っていく。 ほんの…