故あってパリとローマへ。
1週間で2つはちょっときつい・・・がっ、頑張って歩き、撮りまくった。
最初のレポートはケ・ブランリ美術館(musée du quai Branly)
エッフェル塔方面からセーヌ河沿いにブランリ河岸を下っていくと市街地に入っていく。






ほんの少し歩くとすぐに石造りのアパート群の隣にパトリック・ブラン(Patrick Blanc)による壁面を覆う緑が目に飛び込んでくる。






パトリック・ブランといえば日本でも金沢21世紀美術館などでおなじみの植物学者、造園家、アーティスト・・・?
石造りのアパートからいきなりガラスのファサードに移らず緑の壁を置いたのは大正解。






あいにく曇っていたが、向こうにはエッフェル塔が見える。

メインのメディア棟はお得意のガラスの塀で囲われている。



内部に入ると景観建築家ジル・クレモン(Gilles Clement)による庭が広がる。
引用。
この斬新な建築と並び、この美術館のもうひとつの目玉が、景観建築家ジル・クレモン(Gilles Clément)によって造園された面積およそ1万8,000m2を誇る庭園です。庭園の設計にあたってクレモンは、収蔵作品の故郷の原風景に近づけるべく、文献調査と現地調査を繰り返して計画を練ったといいます。そして、庭園が理想の姿となるまでには実にあと3〜5年はかかるとのこと。
時が経つにつれて、美術館棟の壁は、カシやカエデなどの高木に覆い隠され、枝にはつるが絡み、地面を覆う草花は人々に踏まれ、“けものみち”のような通路ができるかもしれません。建物を頭上に仰ぎながら南側の庭に出れば、そこは北側の風景とは一変し、花をつける低木があり、池には水生植物が茂り、赤土の盛られた場所はまるでサバンナを彷彿させます。日が沈めば幻想的な照明のもと、暗闇の原生地に夜光虫が舞うような空間が訪問者を魅了することでしょう。「人工的な庭園設計は自然を破壊することにつながる」というクレモンの警鐘に従い、可能な限り機械などを使わず人間の手で手入れされるように計画されたこの庭園は、ケ・ブランリの忘れてはならない傑作のひとつなのです。
以上、引用。



設計は1999年のコンペで選ばれたジャン・ヌーヴェル。
シラク大統領,パリ市長時代からの構想の原始美術館。ジャック・シラク(Jacques Chirac)大統領といえば、日本美術愛好家としてつとに有名だが、アジアやアフリカの民族芸術に対する造詣も深いとのこと。ただ、あったのかもしれないがこの美術館には日本のものは見当たらなかった。

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所在地:37 quai Branly - portail Debilly 75007 Paris
開館時間:10:00-18:30  木曜日は10:00-21:30
休館日 月曜日


続きは次回。


ジャン・ヌーヴェル 建築の新たなイマージュ DETAIL JAPAN 2006年 11月号別冊

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